泌尿器科について
泌尿器科とはどんな疾患を扱っているのでしょうか?大きく分けて「尿の通り道」と「男性生殖器」を扱います。尿の通り道とは腎臓・尿管・膀胱・尿道です。男性生殖器とは陰嚢・精巣・精巣上体・精管・前立腺・陰茎などです。
以上の臓器にまつわる問題は(透析以外は)泌尿器科がほぼ診ることになります。
腎癌、膀胱癌、前立腺癌などの癌もそうですし、腎結石、尿管結石などの結石、膀胱炎、腎盂腎炎といった感染症も診療します。おしっこの出にくい前立腺肥大症や、おしっこの漏れる尿失禁なども扱います。
当院の常勤医師は泌尿器科の専門医(日本泌尿器科学会認定)ですので一般的な泌尿器系疾患はまんべんなく診ることができます。
また、防衛医科大学校病院、埼玉医科大学国際医療センター、慶応義塾大学病院から医師を招聘しており、専門的な相談も近くの当院で可能となっております。
合併症を有する患者様や難易度の高い疾患や手術に対しては当院医師の幅広い人脈より大学病院や適切な施設へ紹介しております。
対応疾患
尿路結石
当院の泌尿器科は積極的に尿路結石治療に取り組んでいます。
当院には体外衝撃波装置をはじめとして、最新の結石治療用の内視鏡や砕石装置がそろっており、あらゆる結石に対して最適な治療ができる体制が整っております。
症例数も別表のように、200症例を超える実績を誇っており、当院常勤医師も日々より良い結石治療を目指して研磨しております。
尿路結石の自覚症状は「疝痛発作」と呼ばれる激痛が特徴的です。
冷汗、吐き気を伴うこともありますから、胃腸の病気と勘違いすることもあります。
あるいは、まったく自覚症状がない方や、鈍い痛みのこともあります。
実は結石があるだけでは痛みはおきません。結石が尿管を刺激して、尿管が痙攣をおこすとその痙攣を痛みとして感じます。さらに尿管を覆っている腹膜まで痙攣をおこすと、吐き気、嘔吐を起こします。特に体が脱水になると上記の症状がおきやすくなります。
痛みは腎臓のある背部から脇腹、下腹郡へと拡がりますが、しばらくして治まることもあります。
また、男性では精巣、女性では外陰部にも痛みを感ずることがあります。さらに、尿路の粘膜が結石によって傷ついた場合には血尿が出たり、膀胱のそばにある場合には頻尿や残尿感がでてきます。
また、結石により尿流の通過障害があると、細菌が繁殖して腎盂腎炎となり、高熱になります。さらに悪化すると「敗血症」という怖い病気を誘発しますから速やかに病院を受診して下さい。
遺伝要因が大きいシスチン結石や、痛風持ちの方のような高尿酸血症からなりやすい尿酸結石では、結石溶解療法という内服薬や生活指導で結石をよぼうすることができます。
しかし、結石の80%以上を占めるカルシウム結石は、いろいろな改善をしなければ予防できません。「食生活」「代謝」「生活習慣」が関係していることは確かで、最大の誘因は食生活です。
また、結石を作る成分があるように、それを抑制する成分も食物の中にあります。マグネシウム、ク工ン酸などがそれで「結晶化抑制物質」と呼びます。バランスの良い食生活が重要なのは、抑制物質をとる意味でもあるのです。
また、結石になりやすい年齢があります。20~30年前には20歳代であったピークは最近では40歳代、50歳代と高齢化してきました。
多くの病気がそうであるように、尿路結石の予防もまた、規則正しい食事と適度の運動、そして上手なストレス発散法にあるようです。
結石の検査には「尿検査」「超音波検査」「CT検査」「レントゲン検査」があります。また、造影剤によって 結石の大きさや場所を調べる「排泄性尿路造影」と呼ばれる検査もあります。
尿路結石は小さいものほど自然排石しやすくなります。1ヶ月での排石率は、5mm以下だと80%、それ以上の大きさだと50%〜10%程度です。しかし、感染を伴っていたり、尿管が狭くて自然排石できない方、痛みが強い方はすぐに治療介入が必要となります。
以下に結石の治療法とその適応を紹介します。実際には検査を元に本人と相談して決めます。
内容 | 大きさ | 場所 | 硬さ | 解決時間 | 入院 | 麻酔 | 手術時間 | 確実性 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
自然排石 | 自然の力で出す |
5mm以下 |
尿管 |
無関係 |
本人の努力による |
不要 |
行わない |
なし |
本人の努力による |
体外衝撃波 (手術) |
衝撃波で砕く |
1cm以下 |
腎臓・上部尿管 |
硬さの値800以下 |
長い |
最初は必要(1泊) |
点滴の痛み止め |
1時間 |
施行して判断 |
TUL (手術) |
尿道から内視鏡治療 |
2cm以下 |
尿管・腎臓上部中部 |
どんな硬さでもOK |
短い |
必要(2~3泊) |
必要 |
30~120分 |
確実 |
PNL (手術) |
背中からの内視鏡治療 |
2cm以上 |
腎臓・上部尿管 |
どんな硬さでもOK |
短い(石の大きさによる) |
必要(2週間) |
必要 |
2~3時間 |
確実 |
前立腺肥大症
前立腺肥大症は、良性の肥大でありガンではありません。
前立腺は通常20代まで胡桃くらいの大きさまで成長し、中年期にさしかかると再び成長(肥大)することがあります。この理由は明らかになっていませんが男性の約80%が80歳までに前立腺肥大症を発症すると言われています。
当院では最新の前立腺肥大症の治療レーザThuliumレーザ(ツリウムレーザー)を導入いたしました。
このレーザ治療は前立腺に対し従来から行われている一般的な手術療法・経尿道的前立腺切除術(TUR-P)やレーザ治療に比べ、身体への負担が少ないだけでなく治療時間の短縮、出血の少なさなどヨーロッパ泌尿器科ガイドラインにて認められている治療方法です。
- 術後の痛みが少ない
- 血尿が少ない
- 従来の前立腺手術より副作用や合併症が少ない
- 大きな前立腺でも手術可能
- 高齢の患者さんでも手術可能
- 短期間で尿道カテーテルの抜去可能
- 術後速やかに尿の勢いが回復します
- リスクの高い患者さんも治療可能
- ヨーロッパ泌尿器科ガイドラインで治療効率が高いことが報告されている
外来担当医表
- 受付時間
- 平日・土曜日: 8:00〜17:30まで(午前診療〜12:30まで、午後診療〜17:30まで)
- 診療時間
- 平日・土曜日:[午前]9:00〜12:30/[午後]14:00〜18:00
(※救急対応は24時間体制)
午前
診察室 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
18 |
宮田予約 |
宮田予約 |
萩原 |
岩澤 |
武田(慶応大) |
宮田予約 |
19 |
宮原 |
藤澤 |
平沼 |
宮原 |
平沼 |
平沼 |
午後
診察室 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
19 | 宮田予約 |
宮原 |
宮田予約 |
岩澤診察室18 |
小林診察室18 |
平沼 |
医師紹介
- 泌尿器科部長
- 泌尿器科
- 常勤
- 出身大学
- 慶応義塾大学
- 専門医 / 所属学会等
- 日本泌尿器科学会専門医・指導医
日本東洋医学会専門医
日本褥瘡学会褥瘡認定師
- 泌尿器科
- 常勤
- 出身大学
- 川崎医科大学
- 専門医 / 所属学会等
- 日本専門医機構認定専門医
日本泌尿器科学会指導医
日本化学療法学会認定医
日本化学療法学会ICD(インフェクションコントロールドクター)
日本性感染症学会認定医
- 泌尿器科
- 常勤
- 出身大学
- 埼玉医科大学
- 専門医 / 所属学会等
- 日本泌尿器科学会専門医